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演芸ライフを報告する、小さな小さなメディア。2004-2006.
by chiroly_tokyo
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立川談春独演会 談春七夜 海
立川談春独演会 談春七夜 海
@東京芸術劇場小ホール2
2006.10.07土

立川談春 前説
桂吉坊 蔵丁稚
立川談春 桑名舟
仲入り
立川談春 居残り(佐平次)

談春の前説、業務連絡と、今日は2席とも海にちなんでいることと、談春に対する米朝一門の評価のこと。ここの喋り、もっと長くしてください。……面白いです、上手いです、聴きたいのです。
吉坊の蔵丁稚、昼に同じ会場の「平成噺し座」でかけたばかりのネタ。どこで談春と吉坊が接触したのかすごく気になった。隣人曰く、「米朝宅へ稽古に行ったときに会ったんじゃないの?」と。なるほど、そうかも。「先日の浅草見番寄席で聴いた狐芝居でも挿入される四段目の場面は、この噺と同じだった」とも言ってた。吉坊にこのネタはまだ重い。でも、いい声。ウダンジなんかよりは遥かにいい。
談春の桑名舟、聴くたびに思う、「談春が講釈師になってくれたらなぁ」と。どこかに講釈場をこさえて、談春が毎日続き物を読んでくれる。切れ場で、「くそー、また明日も来るしかないじゃん」と思って、翌日一日働きながら、あの先はどうなるんだろう、などとぼちぼち考え、また講釈場に通う。なんてね。そんなことを考えながら聴いていました。講釈の口調に入ると、紅潮してくる談春の顔。ネタネタの継ぎ目はいつもよりわかりやすく。講釈のことをどう考えているのだろう。家元は名人を生で聴いてるけど、談春はテープで聴くくらいなんだろうな。隣人曰く、「五目講釈、総合講釈といつものように並べて言ってほしかった」と。変なこと気にする人だな。
談春の居残り、私は談春の人(にん)に合ってないと思っている。パァパァ言ったり、おどけたり、騙して金にするところなど。前は佐平次を計算高い男、という新しい切り口でやってた印象がある。佐平次像をどうするか、それを演りきれるのか、というのは非常に難しそうに見える。今までどの落語家がガッテンできる佐平次像を作り上げることができたのか、私は知らない。私の考える佐平次像は「バイタリティの塊」である。佐平次の溢れ出るバイタリティに皆蹴散らされてしまう、というもの。隣人曰く、「談春のは佐平次の刹那的な面を抜いてあるんだね」と。そう言われてみれば、そういう言い方もあるね。居残りとしては、藤志楼が最強と思う。「土地でも買え」のギャグは、私が今までに生でもテープでも聞いたすべての落語の中で1番強烈で面白かった。落げは前回同様、談春のものでわかりやすい。

今日の居残りは当てるのが一番簡単だったが、桑名舟は忘れてた。
明日は「山吹」と「蛍」。「山吹」は黄金餅とらくだ、穴で付き馬と思う。「蛍」はさっぱりわからない。これ、思い浮かばないという意味でかなり難しくない? 蛍そのもので考えればいいのか、蛍ではなく蛍の色で考えればいいのか。紺屋高尾かな。
残り少なくなってきた。小猿七之助はどこかで演るだろう。文七元結や庖丁や鼠穴はどうするのだろう。
by chiroly_tokyo | 2006-10-08 04:18 | 落語
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