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演芸ライフを報告する、小さな小さなメディア。2004-2006.
by chiroly_tokyo
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立川談春独演会 談春七夜 蛍
立川談春独演会 談春七夜 蛍
@東京芸術劇場小ホール2
2006.10.08日

立川談春 前説
柳家三三 乳房榎・おきせ口説き
立川談春 乳房榎・重信殺し
仲入り
立川談春 棒鱈

談春の前説、蛍を選んだのはパンフに書いてあるとおり。蛍の情景をやりたかったから、と。蛍の落語は何があるのかすらわからなかった。毎日落語を演っていると上手くなる、という話も。談春は落語協会の寄席派の人たちを意外にリスペクトしていて、上手いものは上手いと素直に認めるところがある。その最たるものが小さんと志ん朝へのものだと思う。若手落語家を育成について、もし全盛期の立川談志が教育して、寄席に毎日出すことができたら、と。でも、それに耐えうる素質のある人材っているのだろうか。
今回は、ここでネタ暴露。乳房榎を三三とリレーという趣向。この手があったか。リレー落語は、成立させるのがなかなか難しい。お互いの立場、キャリア、力量、心意気。ひとつの噺をふたりが協力して客を楽しませる。談春からすれば、自分の独演会で、自分が考えた企画で、三三に劣ることは許されないというハードルをあえて自らに課す。しかも、目の下にクマ作って、あきらかに疲れた状態で。

三三の乳房榎、どうということのない筋なのに、ここまで聴かせるか。あの間。300人いるのに一瞬の静寂。物音が立てられない緊張感。受けのないネタは特に強い。三三の他に誰ができるだろうか。この後に出る談春、大丈夫かと心配に。
談春の乳房榎、三三からの流れを受け止めて、自分の時間にした。三三も談春も講釈師になればいいのに。
談春の棒鱈、とにかく受けてた。棒鱈でこんなに受けていいのか、というくらいに。わかってる客でいっぱいだった、とも言えるけど。前半の緊張感からの緩和もあったけど。不思議な時間だった。
by chiroly_tokyo | 2006-10-29 21:58 | 落語
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